麗しのワイルド ビースト
ムリってするもんじゃない…。



頭がガンガンしてきた…。



でも楽しいんだもん…。



「林檎、写真撮る?」

「うん…」

「なんなのマジで。楽しそうじゃない」

「えっ?楽しいよ?」

「ずっと上の空。なにかあんなら言えよ」

「な、なにも…ないです…」

「隠し事してんなら今言わねぇとどうなっても知らねぇぞ」



ひぇぇぇぇ~!!



その目が怖い~…。



でもまだ帰りたくない…。



「と、虎君…怒るから言わない…。まだ帰んない…」

「意味わかんねぇ」

「だって…楽しみにしてたから…」

「ハッキリ言え!!」

「絶対熱ある!!はっ!!」



い、言っちゃった…。



虎君の恐さに負けてつい口が…。



ものすごい顔で睨まれた後でスッとオデコに触れた虎君の手がひんやりしてて気持ち良かった。



「バカかお前…」

「…………」

「帰るぞ」

「ヤダ!!まだ…帰りたくないぃぃぃ…」

「おめぇはガキか!!こんなとこいつでも来れんだろ!!」



いつでも?



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