麗しのワイルド ビースト
あたしが好きな赤…。



有名ブランドの時計…。



「将来のこと悩んでたみたいだったから就活のために?スーツに合うかなって…って!!くせぇぞ俺っ!!」



将来…。



それはあたしが虎君が大学に行くことを考えて悩んでた時の…?



なにも考えてくれてなかったわけじゃないんだね…。



「やっぱらしくねぇことはするもんじゃねぇ…。相当キモい俺…」

「嬉し…」

「な、泣くなバカ!!泣くなら帰っかんな!!」

「泣かないっ!!」

「俺もうヤダ…」



照れたようにテーブルに俯せになった虎君がカワイくてカワイくて髪を撫でた。



耳赤い…。



愛されてる実感…。



「虎君の靴作りに行けなかったね」

「別にいらねぇし…」

「でももらってばっかりじゃヤダもん…」

「お前が喜べばそれでいい…」



今日の虎君は虎君じゃないっ!!



なんか…むず痒い…。



あたしが風邪なんかひいたからかな?



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