麗しのワイルド ビースト
夕方なのに真っ暗な部屋で耳元にかかる虎君の吐息…。



やっぱりあたしって虎君には逆らえない…。



「だ、誰か…来るかも…」

「見せてやれば?」

「バカ…」

「林檎、集中」

「はい…」



いつドアが開くかと思うと気が気じゃなかった。



でも久しぶりに虎君の温もりを感じたかも…。



そのまま疲れ果ててると隣の虎君がギュッと抱きしめてくれた。



たまらない、この匂い…。



「エロいよな、林檎の声って」

「はぁ!?エロいのは虎君じゃん…」

「いいの。林檎がエロくなれば。お前から求められたら嬉しいし」

「そうなの!?」

「そりゃそうだ。お前淡白だからな」



そうかな…。



あたしが虎君不足になる前にいつも虎君が襲うんじゃん…。



嫌いじゃないけど。



「林檎~!!」

「苦しっ…」

「今無性にカワイイ!!」



は、恥ずかしい…。



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