麗しのワイルド ビースト
お風呂から出ると虎君が廊下に座ってた。



こんなとこに座ってるからビックリしたよっ!!



「俺なんかした?」

「えっ?」

「のぞみにあんなこと言うし。不機嫌だし。俺わりぃことしたのかなって…」



またあの切ない顔だ…。



あたしはこの顔に弱い…。



「してたら?」

「気にしない」

「はい?」

「おめぇがあんなこと言うからちょっと気にしてやっただけだろーが。いつだって俺に非はない」



うわっ…。



超自信家…。



まぁ虎君の過去に勝手に嫉妬したあたしが悪いんだろうけどさ…。



でも自信なくす…。



今だに虎君と吊り合ってるとは思えないし…。



本当にあたしなんかでいいのかな…。



そんな風にばっかり考えてしまう…。



「お部屋戻ろ?少し寒い」

「風邪ひいたら責任とれよ」

「どうやって?」

「元気になるまでマッパで温めの刑」

「風邪ひかないでね!?」

「ひきてぇなぁ~」



好き…過ぎる…。



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