麗しのワイルド ビースト
どうしよう、マジでどうしよう…。



「な、名前は…」

「柴田だけど?」

「柴田…」

「ほら、政治家の」

「なぁっ!?柴田先生のっ!!」



ニコッと笑ったこの金髪に冷や汗が出た。



お世話になったりお世話したり…そんな関係の政治家の息子…。



「悪いけどケンカは強くない」

「おぅ!!全然問題ない!!その金髪超イケてんな!!俺が嫌いなお揃っ!!」

「あははははっ!!面白い人なんだな、荒瀬 虎之助って!!もっと堅物なのかと思ってた!!」

「ち、ちみもなかなか…ユーモアに富んだ青年で…」



やっべぇ焦ってる…。



それよりもコイツらの視線がいてぇ…。



「虎って…」

「荒瀬グループとか…」

「俺の父ちゃんそこの下請会社なんだけど…」



見られてる…。



完璧にバレた…。



「虎っ!!親父昇進させて!?」

「はぁ!?てめぇの力でのし上がれねぇ無能だから出世できねぇんだろうが!!」

「ひでぇ!!ってかマジなのか!?」

「う、うん…たぶんね?」

「「弱っ!!」」



すっげぇヤダ…。



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