麗しのワイルド ビースト
柴田とは1日でかなり仲良くなった。



俺を『虎』と呼び、俺は柴田を『千景』と呼ぶ。



きっと将来、何等かの形で千景とは仕事すると思う。



腹黒くなかったけど、千景はいいヤツだ。



そして俺と林檎がふたりで下校中…。



後ろからガンッと殴られた。



頭は辞めろっ…。



そのままよろめいた時、前から思い切り腹を殴られた。



「早くしろっ!!」

「林檎っ…」



林檎の叫び声が一瞬聞こえた。



あまりにも強い力で殴られた俺は動けずに、その場でうずくまって立ち去る車を眺めてた。



ヤバイ…。



林檎が…連れて行かれた…。



犯人は朝に俺がやったアイツら。



動けねぇっ…。



必死に取り出した携帯で千景に電話をかけた。



「林檎が…拉致られたっ…」

「アイツらか!?」



マジで…どうしよう…。



林檎…。



必ず助けるから…。



林檎っ!!



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