麗しのワイルド ビースト
忙しさに加え、最近のおとなしかった俺のストレスが爆発したんだと思う。



気付けば割れてた林檎の教室のドアの窓。



「虎っ!!」

「うるせぇな…。着いてくんな」

「お前林檎がっ…」

「黙れって言ってんだろ翠」

「あ、あぁ…悪い…」



ドアの横に立ってた林檎が泣いてたのがチラッと見えた。



俺が悪いんじゃねぇだろ。



勘違いだってメールも入れたんだぞ。



お前は俺のなにを見てきたわけ?



信用なんかされてねぇんじゃねぇかよ。



マジ腹立つ。



そのまま学校を出て家に帰って寝た。



学校にいたら誰かに八つ当たりしそうだったから。



明日はきっと藤子に怒られんだろうな…。



謝ってガラス代払おう…。



それよりも林檎はメールすらよこさねぇ。



本当になんなんだよ。



俺が今まで林檎のそばにいたのは意味なかったんじゃねぇか?



そんなに信用されてねぇなんて思ってなかった…。



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