麗しのワイルド ビースト
ソファーで躾が必要な林檎に『お手』を教えながらテレビを見てたら海里が帰ってきた。



あっ、海里の女だ…。



いつ見ても美人な海里の女は結構クールに見えてアホだったりする。



たまにたまり場の空き教室に海里が連れてくるけど。



アホだと思う。



「海里!!夜ご飯の材料買ってきてね!!」

「は!?なんで俺が?林檎が行けよ」

「たまにはお姉ちゃんの言うこと聞いたっていいじゃん!!」

「ヤダ。俺らコンビニでいいし」



林檎って海里には強気なわけ?



それで姉ちゃん風吹かせてるつもり?



まったく海里に相手にされてねぇじゃん…。



「と、虎君、一緒に行かない?」

「めんどくせぇ。お前が行け」

「ヤダ!!あたしが行くならご飯食べなくていいもん!!」



こんな時、めんどくさいからこれで決める。



「海里、お前が行け」

「喜んで行ってきます!!」



まぁこんなもん。



残念だな林檎。



俺のが慕われてるわ。



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