麗しのワイルド ビースト
ふたりがいなくなったとこで林檎の部屋に来た。



超変わってねぇ…。



家具の配置とか前と変わんねぇ!!



「面白みがねぇな…。でも…」

「なにっ!?」

「見晴らしよくなったな。出窓」

「なんか変なこと考えてません?」

「うん。カーテン開けっぱとか」

「バカっ!!」



嫌いじゃねぇくせにぃ~。



でも今日はいいや。



仲直りしたばっかりだし。



ソフトにイチャつく。



「あたし眠いよ虎君…」

「寝不足?昼寝したのに」

「だって最近虎君とのことで寝れなかったんだもん…」



カワイイこと言ってんじゃねぇよ。



パクッといっちまうぞコラ。



まぁやめとくけど…。



「メシできたら起こしてやるから」

「優しいね」

「なんか言ったか?」

「いえ…」



モゾモゾと布団に入った林檎が俺の服をキュッと握って眠った。



この寝顔、やっぱ誰にも渡したくねぇな…。



俺、死んでもお前と別れてやんねぇからな。



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