麗しのワイルド ビースト
なんて言ったらあたしは虎君に勿体ないか…。



「スイカ食って早く元気になれ」

「うわっ!!丸ごと!?」

「お前好きだろ、スイカ」

「好きっスけど…。俺じゃなくて京平さんじゃないっけ?」

「まぁいい。食え」

「有り難くいただきます」



光輝君は松葉杖がなきゃ歩けないらしく、今回は結構派手にやられてる…。



弱くないはずなのに…。



でもその辺はあたしが知ったこっちゃない。



知らなくていいこと。



「光チャン、お友達が来てるって言ったらおばさんがこれ…」

「なんでこの時期にしるこだよ!!あのボケババァ!!」

「だって…冷やして美味しいよって…」



光輝君のママがくれたおしるこの缶ジュース…。



天然ママなのかな…。



「うまっ…」

「あたし、夏しるこ初体験…」

「俺結構好きかも。逆に喉渇くけど…」



そのまましばらく光輝君ちでくつろいだ。



彼女のモカチャンが見送りしてくれて、そのまま虎君ちに強制連行。



この夏休み、宿敵のぞみチャンがいないんです!!



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