麗しのﾜｲﾙﾄﾞ ﾋﾞｰｽﾄ

リビングに行くと虎君と翠君がソファに座ってお茶を飲んでた。



翠君、疲れた顔してる…。



「だから俺んとこに来いよ」

「それは出来ねぇって…。お前に迷惑かける…」

「あのなぁ、俺が任されたとこだ。誰に何と言われても俺がトップだ。文句なんか言わせねぇよ」

「でも…。俺なんも出来ねぇし…」



あたしが口を挟んじゃいけないようです…。



でも翠君が虎君のとこで働いたらモモのお家は？



「ムリなのかな、俺達…」

「親になるヤツが弱音なんて吐いてんじゃねぇよ」

「わかんねぇんだよ!!虎には!!」

「わかんねぇからなんだよ!!情けねぇ顔しやがって!!見てっと腹立つ!!」



ケンカ…？



ここでケンカはしないでね？



「うるさぁい…」

「あっ、初。寝てたか？悪い…」

「翠先輩だ。久しぶり～」



初チャン、空気読んでね？



今はそんな雰囲気じゃないんだよ？



結構ピリピリしててヤバイ感じなの。



「結婚するの？モモ先輩と」

「いや、今それで揉めてて…」

「あははっ!!翠先輩じゃないみた～い!!なんか…ダサい」



ぬぁにぃ～!?



それ、火に油っ!!