麗しのワイルド ビースト
そこまで言われたら翠君だってキレそうだ…。



だけど今はキレる気力もないみたい…。



いろいろ悩んでるんだね…。



「ダサいよなぁ~…。ビシッとさ、『俺に任せとけ』なんて言えねぇし…」

「言えよ。モモんちの親父なんか説得しろよ。お前ってそんな悩む程の頭あんのか?」

「ねぇから考えがまとまんねぇんだっつーの…」

「翠、これで最後だ。京平は俺がやるホテルで働く。お前はどうする?一緒に経営、やんねぇか?」



虎君…。



やっぱり友達思い…。



な、泣ける友情!!



「虎、ありがと…。もうちょっと頑張ってみる。それから答えていいか?」

「好きにしろ。でも遠慮はするな。それと、学校は卒業が条件」

「あぁ、わかってる。じゃ、林檎、ちょっとだけモモのことよろしくな?」



頷くだけしかできなかった。



翠君、ちょっと男らしい顔してた…。



きっと大丈夫だよね?



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