麗しのワイルド ビースト
モモはしばらく家で預かることにした。



若いママのいる家には帰りたくないんだって。



きっと今はモモの精神が大事だと思ったから。



「朝から気持ちわりぃなお前ら…」

「林檎はあたしの~」

「バカか。俺の林檎だ」



虎君のその言葉にキュンキュンしながら元気なモモに一安心。



虎君もモモと翠君のことは心配してるんだけど、モモにはそれを見せない。



それはきっと虎君なりの気の使い方だ…。



「モモ先輩だぁ~」

「おっ、初。おはよ」

「翠先輩と結婚するの?」



初チャンだけは特別…。



全く気を使うってことを知らない直球勝負のコ。



それもまた初チャンにしか許されないような…。



剛速球…。



「じゃあね!!留守番よろしく!!」

「いってらっしゃ~い」



モモを残して学校に向かった。



寝不足っぽい虎君は自転車を漕ぎながらアクビばっかり。



ん~、昨日寝てない?



部屋に勉強道具があったから勉強以外で?



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