麗しのワイルド ビースト
林檎と離れたらまた拉致られそうで離れられない。



もう林檎にだけは手を出させたくない…。



「んにゃ~、わかんねぇ~…」

「大学のランク落とせよ千景…」

「ムリムリ。親父の出身大学らしいし。前の学校の時に迷惑かけたからこればかりはな~」



千景は俺と同じ大学を狙ってる。



こう見えて、FからBクラスに進級した男。



俺よりはバカだ…。



そしてやっと…。



「俺、復活ぅぅぅ~!!」



光輝が元気になった。



その途端、『お礼参りじゃ~』とかいいながら、光輝をボコボコにした1年を片っ端からボッコボコにしてった。



可哀相なヤツら…。



一回俺達にシメられてんのに…。



そして10月になる頃には『荒瀬絡みに手を出すべからず』という掟が、この辺の学校のに出来た。



やっと終わった…。



俺ももう暴れたりすんのやめなきゃ…。



ストレスは林檎で発散すりゃいいか。



「おい、林檎いるか?」

「あっ、虎~!!林檎チャンならまだ体育館だよ」



俺さ、タメのヤツらに『虎』って呼ばれてんだけど…。



なぜ?



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