麗しのワイルド ビースト
虎君の仕事姿を見たことがないあたしにとっては想像すら着かない。



若いのにちゃんとこんな大きなホテルを経営出来てるんだろうか…。



「ここが林檎の部屋」

「わぁっ!!すごいっ!!」



初めて入ったあたしの部屋は、赤ばっかり。



翠君の話しによると、虎君が全部改装してくれたんだって…。



壁紙が薄いピンク色で、猫足バスタブとお姫様みたいなベッド!!



布団が赤だ!!



クローゼットはいくらでも入りそうだし!!



洗面台が赤でカワイイ!!



ちょっとラブホチックだけど…。



赤いドレッサーまであるぅ~!!



「この観葉まで虎がいちいち指示出したんだからな…」

「本当!?」

「お前、愛され過ぎ」



うん、実感した…。



翠君いわく、この部屋にキッチンを付けなかったのは虎君の策略。



『俺の部屋に来なきゃメシも洗濯もムリ。よって、強制的に林檎は俺に会いに来る!!』



ってことらしい。



虎君の素直じゃないとこだね…。



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