麗しのワイルド ビースト
そんなことしなくても会いに行くけどさ。



今すぐ会いたいのに…。



「カギは下に預けても自分で持っててもいいから。で、掃除してほしい時はこの札かけとけばOK、それでは、何かご要望があればなんなりとお申し付けください」



そう言って翠君は仕事に戻った。



あたしは持って来た服をしまう作業を開始。



大事なものは小さな机の引き出しに入れて…。



入学式に着るスーツを出しておいた。



そしてホテル内を探険。



自販機が近くにあって、一応コインランドリーもあった。



あたしの部屋があるフロアは長く滞在する人が多いみたい。



ひとつ上の階には京平のバーとレストラン。



真ん中には式場とイベント会場。



売店はコンビニ並の品揃い。



エステもあるしネイルサロンもプールもある…。



キレイなホテルだ…。



そして、偉い立場っぽい美人なお姉さん従業員。



「オーナーが?はい、わかりました。今すぐ向かいます」



ん?



美人な従業員さん、今『オーナー』って言った?



虎君に近い人?



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