麗しのワイルド ビースト
ふたりとも汗だく。



シャワー浴びた意味ねぇよ…。



いつもは睡魔が襲う時間なのに、今日はまだまだ眠くない。



久しぶりの余韻を楽しむ俺に対し、最中に号泣してた林檎は泣き疲れた様子…。



「眠いなら寝ていいぞ?」

「勿体なくて寝たくない…。虎君優しいし…」

「いつも優しい」

「あははっ!!あははははははぁ~…」



その笑いは俺が優しくないとでも言いたげだな?



俺なりにめっちゃ愛してるつもりだけど。



足りねぇの?



こんな悪趣味な部屋まで用意して、大画面のテレビまで赤で。



まぁそれは俺の自己満か…。



こうやって囲っとけば逃げたりしないだろうと言う…。



「お昼に虎君見たよ…」

「はぁ!?どこで!?」

「プールとかレストランのあるフロアで迷ってたでしょ?」



え゙っ!?



そんときの俺ってめちゃくちゃモサくて無精ヒゲとかすげぇし…マジ汚かった時?



あれを林檎に見られた!?



「み、見たのか?俺を…」

「うん、別人みたいだった」



なんのために林檎待たせてキレイにしてきたんだよ!!



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