麗しのワイルド ビースト
仕方なく車に行き、ひとり寂しく弁当を食う羽目になった。



ピンクのご飯が俺を見てる…。



すげぇピンクで…パクッとひとくち。



あ、甘い…。



米が甘い…。



なんて言うか…俺的にナシ。



ひたすらピンクい部分を口の中に突っ込み、お茶で飲み込む。



うまかったぞ林檎…。



次はありえないほど可愛く出来たタコさん。



ハートの卵焼き…。



愛らしいLOVEの海苔…。



なぜ普通に作らない?



アメリカじゃこんなの見たことねぇよ…。



母ちゃんが作る弁当もパンとかだったし…。



日本に来てから軽くビックリはしてたけど…。



日本人、恥ずかしくないのか。



俺はこのラブな感じが堪らなく恥ずかしいぜ…。



俺のために作ったって気持ちはかなり嬉しいけど…。



これはストップさせようと思う…。



母ちゃんが作る手抜きサンドウィッチとかでいい…。



でもちょっとキュンとなったのは確か。



ふたりだけの時なら食ってやってもいいかな、って思った。



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