麗しのワイルド ビースト
その日を境に俺が結婚式の段取りを組み、林檎はホッとしたのかつわりに苦しみ始めた。



「専務、お時間です」

「あぁ、はいはい。時間ね…」



忙しい仕事の内容は変わらない。



でも今は林檎に負担をかけたくなくて、必死に仕事を終わらせてる。



家にも帰るようになったし、今までより林檎のそばにいる気がする。



「うっ…」

「大丈夫か!?」

「虎君っ…気持ち悪いっ…」



俺が気持ち悪い…。



ショックでけぇぞソレ…。



「香水イヤ…」

「あっ、じゃあ風呂に入るわ…」

「もうヤダよぉ~!!うわぁぁぁぁん!!」



情緒不安定らしい…。



家から出なくなった林檎を少しだけでも元気にさせてやりたい…。



婚姻届にサインして林檎に渡した。



「あっ、書く…」

「間違うなよ?」

「うん!!」



少しは元気になったらしい。



新婚旅行は海外にしようと思ったけど林檎の体調を考慮して国内。



子供がデカくなったら海外に旅行にでも行こうな?



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