麗しのワイルド ビースト
そんなカワイイ林檎が俺との子供を産んだのは春になる前のこと。



やたら泣き声がデカい男…。



祖父さんと親父が大喜び。



もちろんそれは荒瀬家の跡取りだからで…。



「名前は金太郎にしよう!!」

「ちょ、ちょっと待ってください!!さすがにそれだけは納得いきませんよ!!」

「口答えか虎之助!!お前の名前も私がつけたというのに!!」



初めて祖父さんに反抗した。



『金太郎』はマジでない!!



そして今だに林檎を『イチゴ』と呼ぶ。



「やっぱり勇之信にしよう」



親父もふざけた名前しか考えないのでここはふたりの機嫌を損ねない程度にしよう…。



林檎は祖父さんと親父が考えてくれるならと喜んでるし…。



頭が痛くなってくる…。



「虎君が考えていいよ」

「そうする…。祖父さんと親父がケンカしないような名前にな…」

「早く付けてあげてね?」



まぁ俺と林檎は今まで行きてた中でいちばん幸せなわけ。



へへへっ!!



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