麗しのワイルド ビースト
結婚してからたくさんいろんな場所に連れてってくれた。



虎君が育ったアメリカの街とか、ヨーロッパにある別荘とか。



セレブな生活に着いて行けない時も多々あるけど、なに不自由ない生活をさせてもらってて感謝してます。



「勇太郎の絵、飾っちゃう俺ってどうなの」

「会社に!?」

「だって嬉しかったから…」

「虎君のあの頃が懐かしいねぇ~!!尾崎先輩が体育館裏で負けてた」

「それはもういいって…」



でもあの時の虎君は一生忘れないだろうな。



凄くカッコよかったっけ。



完璧に一目惚れだったなぁ~…。



「あん時の林檎も懐かしいけどな」

「やめてよ~…」

「『好きです』だっけ?カワイかったなぁ~…」

「今は!?もうカワイくない!?」

「勝手に髪切ったからな」



いつまでも虎君にカワイがられたい…。



髪は伸ばそう…。



そしたらいつまでも抱きしめてくれるかな?



「なぁ、もうひとり作んねぇ?」

「えっ、あたしはもういらないや…」



髪切ってから高校生に見られるし…。



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