麗しのワイルド ビースト
娘も負けちゃいない。



俺の帰宅が早い日、久しぶりに囲んだ食卓では杏が隣。



「今日のおやつ、パパの好きなチョコだったの!!だからパパに残した!!」

「マジで?パパにくれんの?」

「うん!!だから今日はお隣りで寝ていい?」

「勇と寝ろよ」

「パパがいいの!!」



すっげぇワガママでマセガキ。



でも顔はめちゃくちゃカワイイからモテるらしいぞ。



さすが俺の子。



「杏、今年はサンタさんになに頼むんだ?」

「えっ、パパってまだサンタさん信じてるの?サンタさんはいないんだよ」

「へっ!?」



去年までわけがわからず喜んでたくせに!?



ってか勇太郎がショック受けてんじゃねぇか!!



「サンタさん…いないの…?」

「いるって!!な、林檎!!」



必死に頷く林檎。



バカにしたような杏の視線…。



バカ杏…。



「勇太郎ってさ、ママにそっくりだよね。何でも信じちゃってさ。顔はイイくせに勿体ないよね」



こんな我が子でも、マジカワイイ…。



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