麗しのワイルド ビースト
烏龍茶をストローでブクブクしてる虎君はなにも言わず…。



なんか久しぶりにふたりっきりになったからドキドキしてきちゃった…。



「歌わないの!?」

「だから日本の歌知らねぇってば…」

「じゃあここらへんなら歌えるん…じゃ…」



み、見つめられてるっ!!



どうしよう!?



ってかなんで見てるの!?



「な、なに?」

「カワイイな林檎って」

「その手には乗らないよ!?」

「ちげぇよバカ。下心なしで思っただけ」

「そ、そう…」



なんかいつもの虎君じゃなくて調子が狂う…。



なんでこんなに優しいの!?



「浮気でもした?」

「してねぇよ」

「そ、そう…」



面白いくらい優しくて怖いっ!!



それからはすることがなくなってしまったので早めに切り上げてカラオケを出た。



まだ夕方と呼ばれる時間…。



「腹減ったな」

「なにか食べる?」

「今日そんなに金ねぇ」

「じゃあ作ってあげるからうちおいで!!」



なんて…言っちゃったあたしが大バカだよ。



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