麗しのワイルド ビースト
部屋に入れるなりガバッと後ろから抱きしめられた。



ま、まさか…。



「腹ペコだぞ俺」

「だからご飯を…」

「1週間も食わねぇとダメだな~。林檎のOKが出なきゃ浮気するとこだった」



あたしはご飯じゃ…ない。



まぁ虎君みたいな野獣からしてみれば動かぬ食料って感じなのかもしれないけどさ…。



「無抵抗じゃん?」

「…………」

「いいねぇ、必死に声我慢してる顔。たまんねぇな林檎」



久しぶりの虎君の体はいつもより熱い…。



せっかく治りかけの痣なのに…。



また傷が増えてる…。



「俺に禁欲なんて言葉あるわけねぇだろ。1週間分食わせろよ?」



もうイヤっ…。



なんなのこの人…。



あたしご飯…食べたい…。



でももう…。



「ダメっ!!」

「まだまだこれから」



意識が薄くなる…。



ってかもう夜中…?



真っ白な世界に行ってきます…。



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