無題
無題


遠距離恋愛だった。

彼の顔が見えないのは辛かったけど、そのぶん電話もメールも今まで以上にした。

彼に会う日をずっと待っていた。

でも

もう

会えないんだね。

飛行機で何時間もの彼女と

電車で一駅の彼女。

どちらがいいかなんて……。

きっとあの子は私よりも

可愛くて

料理もできて

勉強もできて

彼にあげられる位たくさんの「愛」も持っているのだろう。

それでも私は私なりに努力した。

可愛くなろうとしたし

料理も練習した

勉強だって毎日予習復習を繰り返した

「好き」という気持はたくさん重なった。

でも私の思いが膨らむにつれて彼との距離は遠くなっていった。

言わなくても分かっていると思ってた。

いつまでもずっと一緒にいられると思ってた。
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