PINK OF HERO
CAR
「でも無理じゃない?」
その日、変わらず気まずい空気のままで解散し、あたしは青木くんの車に乗っていた。
青木くんが家まで送ってくれると言ったので、二人で先に出てきたのだ。
「うーん………」
青木くんも渋った声を出す。
ブラックの実力を知らない今、協力し合おうと言われても無理。
第一、ブラックにやる気が見えないのが無理。
「怪獣なんかあたしが倒してやるし!
セクシービームっ」
「あはは」
あたしはテンションの下がった空気を盛り上げようと、運転する青木くんに話し掛ける。