PINK OF HERO

熱くなったあたしを放って、黒沢は身軽に体を起こした。



え?



どういうこと?





黒沢はそのまま振り返りもせずに部屋のドアに向かった。




「ちょっ……黒沢?」







おあずけ状態のあたしを無視して、黒沢は部屋を出ていった。




なんで?








突然のことにすっかり萎えて、
あたしはそのまま寝ることにした。


思ったより青木くんのことを考えなかった。




その代わりに、黒沢があたしの心を支配するようだった。




< 62 / 116 >

この作品をシェア

pagetop