PINK OF HERO

居酒屋からあたしの家まで15分程度だった。
日が暮れて人通りの少ない道路を、二人で並んで歩いた。

「………」
「………」

それにしても、無言って。



5分くらい歩いたところで、白石くんがようやく口を開いた。


「あー、あの…ごめんね、今日……」


「え?」
「いや俺合コンとか慣れてなくて
やる気なかったんだけど……なんか、どう話かけようかと思って」

白石くんの方を見ると、顔を赤らめてうつ向いている。

「あたしも合コンとか全然慣れてないよ、大丈夫」

なんであたしが慰めてるんだろう…
でもなんか白石くん可愛い。若い。
全然その気は無いけど。



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