PINK OF HERO

「歯ブラシとってくる」
そう言って自分の部屋に向かった黒沢は、むしろあたしより基地の地図を理解しているようだった。
「部屋あるなら自分のとこでやればいいじゃん!」


まったく、何を考えてるのか分からない。
あたしの声を聞かずに走っていった黒沢が戻ってきて、あたしの部屋に手を引いた。

「もおー自分の部屋でやってよ」
「あ、じゃあ来る?」
「なんでよー」

言い合いながらも、ついでにあたしも部屋で歯を磨く。
また仲がいいなんて言われたらたまらない。
ていうか青木くんに何か思われてたらどうしよう……。







「あれ?でも青木で25っておかしくない?」

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