Distance of mind
“理玖”
『あ~麗那ぁ?,今日も放課後いつもの公園で待ってろよ~?』
ケータイから着信音が流れ、「♥」の文字が画面に映ってる。
電話に出た瞬間、「もしもし?」も無く告げられたこの言葉。
「えぇ...今日は優希とゲーセン―――・・・
『迎えに行くから』
一方的に電話は切られてしまう。
..いつものこと。
「...はぁ」
「なぁに~?また噂の彼氏からのラブコール??」
優希が面白そうにあたしのケータイを覗き込む。
「ラブコール..そんないいもんじゃないよぉ....」
はぁっ今度は大きなため息。
「..つかさ、そろそろあんた,彼氏の正体教えなさいよ」
優希はプクっと頬を膨らましてあたしのことを軽く蹴る。
「いてっ」
..言えないよ。
誰があたしの彼氏かなんて.....