Distance of mind

“理玖”



『あ~麗那ぁ?,今日も放課後いつもの公園で待ってろよ~?』


ケータイから着信音が流れ、「♥」の文字が画面に映ってる。
電話に出た瞬間、「もしもし?」も無く告げられたこの言葉。


「えぇ...今日は優希とゲーセン―――・・・


『迎えに行くから』


一方的に電話は切られてしまう。
..いつものこと。


「...はぁ」


「なぁに~?また噂の彼氏からのラブコール??」

優希が面白そうにあたしのケータイを覗き込む。


「ラブコール..そんないいもんじゃないよぉ....」


はぁっ今度は大きなため息。


「..つかさ、そろそろあんた,彼氏の正体教えなさいよ」


優希はプクっと頬を膨らましてあたしのことを軽く蹴る。


「いてっ」



..言えないよ。
誰があたしの彼氏かなんて.....
< 14 / 23 >

この作品をシェア

pagetop