びいだま

徐々に増えてくるハテナマークの意味を必死で考えようとした。


「今日、ユウ休みだったろ?」



ドキン。


私の正直な心臓は、即その名前に反応してしまう。


「あいつさ、カメラに熱中しすぎて雨の中撮影続けてさ・・・夏休みの終わりからずっと寝込んでやんの」


「え・・・・?」


「だから、これ。もってってやって?」


「・・・・瑞貴?」


「って・・・・本当に俺って間抜け~~~バカ~~~・・・けど、悲しいことに俺は果歩のこともあいつのことも好きなんだ」


そう言って切なそうに笑った瑞貴は、マンションの前まで私を引っ張って行ってくれたんだ。


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