びいだま
・・・・はじめてのキス。
こんなに、人の唇が熱いなんて、思わなかった。
やわらかくてあったかくて、次第に頭の芯がじんじんとしびれていく。
唇が重なってたのは一体どのくらいだったんだろう。
少しだったのかも、長かったのかもよくわからない。ただ、
私は驚きで目を見開いたまま、今まで一番近い距離で彼のきれいな顔を見つめていた。
まつげ、長い・・・・
なんて、ぼんやり思ってた。
ようやく離れた唇は、今度は安心したように笑いを少したたえて、ユウはまた静かに眠ったみたいだった。
「今の・・・・何・・・」
それはどう考え直しても、キスだったわけで。
私の、はじめての・・・キス。