びいだま
「何?」
完璧私の声、裏返ってるし。
「あのさ・・・・・昨日」
昨日っ!?
きたきたきた~~。
まさか、ここで?言っちゃう?
コマキにもまだ言ってないのに・・・他の人もいるし、ダメだよ。
「・・・あ、えっと・・・・文化祭のスタッフ会議、休んでごめんな」
そうそう、スタッフ会議・・・・って・・・
は?
ぽかんと口を開けた私に、ユウは窓の外を見ながら言った。
「俺から誘っておいて、のっけから休んじゃったから・・・悪いな、と思って」
「う・・・・うん・・・・じゃなくて、ううん!気にしてないよ」
「そっか。じゃ、また後でね」
「うんっ!」
アハハハ~~~。
こうなったらヤケだ。
笑顔で手を振る私を、ユウが席に着いたのを確認してから、コマキがひっぱって廊下に連れ出した。
「ちょっと・・・・・か~ほ、なんかあった?」
うぅ・・・・。
神様。
このコマキの勘のよさ。
何十分の一でもいいから、ユウに分けてあげてください・・・・。