びいだま

少し強い風が、私たちの間を吹き抜けて抜く。


私は・・・・肯定も否定もできずに、ただ立ちすくんでいた。


けれど、それが一番の答え、だよね。



マアコは、少しうつむいてから、もう一度窓を見つめた。



「サッカー・・・・したいな・・・」



・・・・・。



「・・・・私にとって、ユウも瑞貴も大事なかけがえのない友達で・・・・だから、わかるんだ。ユウと瑞貴が誰を好きなのか・・・・」


「マアコ・・・」


「気づいてたよ。ユウの送ってくれる写真にカホちゃんが映ってたときから・・・・」



気づいてた、って・・・・?



マアコを見つめることしかできない私に、彼女はくす、と笑った。



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