びいだま
ユ・・・・・
「ちょっと、果歩!大変・・・だって・・・」
店から慌てて飛び出してきた小牧の大声と、
お店の前で、瑞貴に肩を組まれてる男の子に、私もコマキも言葉を失った。
「小さい頃、もててたのは、瑞貴よりも・・・ユウ、だったかな」
隣でしれっ、とつぶやくマアコの声に、コマキの悲鳴ににた叫びが響き渡った。
「うそ~~~~っ!!!」
・・・・ユウ、だよね。
真っ黒な髪の毛を後ろに艶っぽく流して、トレードマーク?のメガネをとりはずして・・・。
見事な、「イケメン」がそこにいた・・・。
瞬間、思い出した。
「そういえば・・・・やっぱりユウだよ。この前も・・・・」
「この前?」
マアコとコマキに同時に聞かれて、思わず笑顔で誤魔化した。
この前・・・・。
部屋でメガネをとってたユウは、確かに、こんな感じだったかな、という感じ。
キスのこと・・・誰にも言ってないから、危ない危ない。