びいだま

「ユウ!瑞貴!」



マアコが、2人に向かって手を振る。


マアコ・・・・すげー・・・


この女の子達の中で2人の名前を大声で・・・・。



さすがのコマキも、少し遠慮がちなのに・・・・。



「お~、来た?席もう少し待っててな」


愛想のいい瑞貴にくらべて・・・・ユウは・・・


「いっぱいだから、邪魔」


なんて・・・・


「ユウ・・・・なんか言った?」


「・・・いや、何でも・・・ない・・・・・」



だれ、この声は。


花の妖精、はどこにいったの?


ドスのきいた低い声に、ユウ達は、ちょっと待っててな、と店に戻った。


「マアコ・・・・すげー・・・」


すっかり感服したような声でコマキがつぶやいた。


すっかりひきまくってる私達に、マアコは


「えへへ♪」


なんて。


「もう遅いわっ」


重なった私とコマキの声に、3人揃って大笑いした。


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