びいだま
ほっ、
いつもになく、すぐに解放されたと安心してたら、即座にコマキはひと刺し。
「ま、この亀スピードでいつまで大丈夫かな?って」
「へ?」
「さっきの男子誰だったんだ、って噂になってるみたいだし。まだ垣っちだってバレてはないけど・・・・・・いずれはバレて人気急上昇。もっと積極的な女の子が急接近・・・・ってこともありえなくは、ないと思うけど?」
ん?どうする?
みたいな、そんな視線・・・・。
「そんなこと・・・」
あるのかなぁ。
言いかけた私の言葉をコマキは簡単にひっくり返す。
「あるよ~。充分ある。今日の垣っち、王子と同じくらいイケてたもん。うーん。瑞貴王子は白王子。垣っちは、黒王子、って感じかなぁ」
なにそれ。
王子、王子って・・・。
「だから!うかうかしてらんないよ?」
うん・・・・本当に、そうかも・・・・。
「じゃぁさ。さっき王子と今日これが終わったら皆でお疲れさん会しよう、って話になったから、その時にでも・・・・さらっ、と告っちゃったら?」
え?
てかさ、それはちょっと・・・・
「私さ、もう一度告白してふられてるんですが・・・」
それは鈍感な私にも、さすがに結構大きなハンディだと思われ。