びいだま
「あ、いたいた。果歩、コマキ」
「あ~!王子~~~!!」
ぴょこ、と入り口から顔を出した瑞貴に、コマキは大きく手を振った。
「終わった?」
「うん。って、何もしてないけどね。アハハ」
アハハ、って・・・・・。
本当に申し訳ないほど何もせずにほとんど片付けは終わってた。
「お前らダンパ行かねーのかよ」
「行かないっ・・・・王子こそ、いっぱい誘われてるんじゃないの?」
パンパンとスカートをはたいて立ち上がりながらコマキがたずねた言葉に、瑞貴は少し苦笑いを浮かべた。