びいだま

「行く気ないよ・・・・・一緒に行きたい奴が・・・いるわけでもないし・・・・」



そう言って目を伏せた瑞貴から、私は目をそむけてしまった。



「あ・・・・。ごめん。私・・・・こ、これ職員室まで持っていってくれ、って頼まれたんだった」



「え?」



見上げた私の前で、コマキは急に忙しそうに、近くにあった・・・・



「それ、ただの定規だよ?」



「い、いいんだって。さっき、先生が早くもってこい、ってほら、言ってたじゃん。じゃぁねっ!」



「ちょっとっ、コマキ・・・っ!」



コマキは、小さくウインクをして、教室を出て行ってしまった。



だからさ・・・・どうするの?


この・・・・この・・・・・・



静かな空気~~~っ!



どうすんの~~?



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