びいだま
唇がゆっくり離れると、そのままユウの腕が私をその胸に引き寄せた。
制服越しに伝わるユウの鼓動も・・・・ドキドキしてる・・・。
「・・・・・?」
顔を上げようとすると、ぎゅっ、とユウの腕に力がこもる。
「ダメ。今・・・絶対ダメ」
「ユウ?」
「恥ずい・・・・・それに・・・」
それに?
「夢じゃないんだ、って思いたいから。この前みたいに離したくないから」
この前・・・・。
って・・・・、
「ユウ?もしかして、前の・・・」
ユウの部屋で・・・初めてキスをしたこと、覚えてる?
「もう、離したくないんだ・・・・」
「・・・・うん」
トクントクン・・・。
かすかにつたわるユウの鼓動を聞きながら、私は目を閉じた。