びいだま
3rd. Memory
たんじょうびとヤキモチ
「ユウ、メガネは?」
玄関で靴を履き変えながら、ユウは腕のカバンをちらっと見た。
「あ?あぁ・・・・さっき着替えた時に入れたまま」
「ふぅーん・・・・って、もしかして見えてないとか、そういう・・・」
オチ、ってないよね~。
あわてて手で唇を押さえると、ユウは面白そうにくっく、と笑った。
「見えてるし・・・・コンタクトつけてるから」
「そ・・・・そっか・・・・」
「・・・・見えたから・・・」
ボソッ、とつぶやいたユウは横を向いた。
「何?」
「なんでもねぇよ・・・」
「ユウ?」
「ほら、行こ?」
「ユウ~?」
顔が、赤く見えるのは、気のせい?
「果歩」
自然と差し出された左手に、ドキドキしながら右手を絡ませた。
ま・・・・いっか・・・♪