びいだま

「あれを見てさ、あいつの果歩ちゃんへの気持ちに気づいたの。私と・・・・ほら、あそこの・・・・」



そう言って、杏奈さんはユウとしゃべってる中年くらいの男の人を指差した。


「悠司のカメラの師匠。小畑さん。通称オバりん」



ユウがオバりん?小畑さんのカメラを持って嬉しそうになにやら話してる。



「ていうか、果歩ちゃんの顔すごく良かったよ。あれ見たら誰でも気づくと思うんだけどね」



ええっ・・・?


ちらっ、と見た記憶ではかなりのバカ顔で笑ってたような、気がするんだけど?



思わず両手で顔を押さえた私を見て、杏奈さんはぷっ、と噴出した。



「最高だったよ。あの顔」



あ・・・・あぁぁぁ~~・・・・やっぱり・・・・



「ウソウソ。いや、本当に・・・」


そうやって、杏奈さん、嬉しそうに笑うんだ。



絶対、この人・・・sだよ。ドs!



「アハハ。ごめんごめん・・・・けどね、その写真見て、オバりん・・・小畑さんがね、この子で写真撮りたい、って言ってたんだよ?すごいよ、果歩ちゃん」



すごい?


何が?


もう、ここまできたら、なんとでも言ってください・・・。



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