びいだま
マアコは、頬のピンク色をいつもより濃くして、小さくつぶやいた。
「誰にも・・・ヒミツだよ?」
「う、うん。でも・・・なんかすごいね~」
そういうと、マアコは顔を真っ赤にして布団を胸のところまで引き上げた。
「すごい、のかなぁ・・・・なんか、いいな、って思って、だめもとで告ってみたら・・・・」
「オッケー、だったってこと?」
ほえー。
なんだ、この展開。
マアコが照れながら教えてくれたこと。
名前は香坂さん。マアコの副主治医の先生。お医者さんになりたて28歳。
付き合うことになって・・・・
「まだ、一週間なの??」
思わず出た私の声をマアコがあわててかき消す。
「果歩ちゃん、声大きいよ」
「あ・・・・ごめん。だって、ちょっと驚き」
「うん・・・・実はこの前の文化祭に特別外出もらったのも高坂先生のお陰なんだ」
「そうなんだ~~・・・」
「うんっ」
マアコ、すごく可愛い顔してる。