びいだま
恋と憧れ
昔から「もうちょいな感じの男の子」が好きだった。
なんとなく・・・。
多分、自分が傷つくのが怖いんだと思う。
憧れて傷つくより、堅実に、これなら大丈夫だろう、ってラインを引いて。
・・・結局はすごく傲慢なんだとわかってるんだけど、
一番自分が大事なんだよね。きっと。
「・・・・もうちょい、って言ってもさ~・・・あれはないでしょ・・・?」
「ちょ、ちょっと!・・・・聞こえるし・・・!」
慌てて親友コマキの口を押さえる、私、大橋果歩(カホ)17歳。