びいだま
「友達、なんだって。それは瑞貴やマアコと同じはずだったのに・・・・瑞貴が、俺の親友が気に入ってる子なんだ、ってわかってからは逆に説明できない感情を抑えようとしたよ。けど・・・・あの文化祭の時に、他の男が果歩としゃべってるのを見たときに、今までの感情が抑えられなくなった」
あの・・・大学部でのコンパのことを言ってるの?
「俺は、他の奴が果歩の隣にいるのをただ見守るなんて出来ない。それは・・・親友でも・・・瑞貴でも同じだってようやくわかったんだ・・・・・」
ユウ・・・・。
「果歩は俺にとって特別な存在なんだって・・・・」
「ユウ、私も、だよ?」
ようやく声に出せた言葉を聞いて、ユウはふわっ、と笑って私を抱き寄せた。
「果歩、俺鈍感でごめんな」
「ううん」
「気がつくのが遅れてごめん・・・・でも本当は夏祭りの時、すげー苦しかった」
「うん・・・」
それを聞けただけでも、私は充分幸せだよ。