びいだま
リミット
今年の少し早いクリスマス会は終業式の後、ユウの部屋ですることになった。
メンバーは瑞貴とコマキ、ユウと私の4人。
マアコは来たがってたけど、来年春に控えてる手術があるから、って残念ながら不参加。
それが成功したら、少しずつ退院期間を長くしていける、って…私たちも応援してるんだ。
「こんにちは〜。メリー♪」
「どうぞ…」
明らかにテンションの違うコマキとユウ。
コマキはがさがさとお菓子のたくさん入った袋を顔まであげた。
「買ってきたよん」
「あ、ありがとう。どうぞ…ってまだ瑞貴は来てないんだけど……」
「おじゃましま〜す!」
元気よく入っていくコマキの背中の後をついて久しぶりのユウの部屋に足を踏み入れると、つん、と片思いをしてた頃の胸の苦しさがなぜかほんの少しよみがえってくるようだった。
初めて近くでユウを見つめて、
初めて……キスを、した。
ユウは覚えてないのかもしれないけど…