びいだま

見上げると、垣内くんがラムネを口に含んで飲み込むところで、喉仏がごくりと上下に動いた。


なんか・・・色っぽい。


男の人に、こんな風に感じるなんて、おかしいのかな。


「大橋?」


「んあ?・・・・あ、ご、ごめん」


慌ててもらったラムネの蓋を押すと、勢いよく真っ白な泡が零れ落ちた。


「あ、あぁ・・・・」


「・・・・本当、お前って間抜けなとこ、あるよな?」


あぁぁ〜〜・・・・・シャツにもスカートにもかかっちゃった・・・。


てか、そんなに笑うことないじゃない。


ぷー、と頬をふくらませて隣を見ると、


くっくっくっ、と笑いが止まらない垣内くんと目があった。


「本当・・・おもしれぇよな」


・・・そういえば、昨日も同じこと言われたような。


私、そんなに面白いかな?


バカにされてる気がありありとするんだけど・・・。


でも、垣内くんが笑ってくれるんだったらそれでもいいよ。


それでもいい・・・・。
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