びいだま
「俺の大事な、唯一認める友達が、俺のいない間もずっと果歩のそばにいて・・・・ハハッ、つまんねーヤキモチだけど」
「ユウ・・・・」
心配してたの?そんなこと。
いたたっ。
電話を耳に当てながらもう一方の手で胸を押さえた。
やっぱり・・・・こんなに私の胸をギュー、とするのはユウしかいない。
『伝えたい言葉を伝えろ』
その時、ふと、瑞貴の言葉が頭をよぎった。
うん。
私らしく。
私たち、らしく・・・・。
「ユウが一番だよ。ずっとずっと私はユウが一番だから」
この数ヶ月、言えなかった言葉が喉を通り抜け、それは思った以上にすがすがしく私を解放してくれた。
もう、何も考えたくない。
ユウのこと以外。
それを伝えてもいいのなら。
もし受け取ってくれるのなら。
この距離をこえて。
私は何度もなんども叫ぶよ。
やっぱりユウが好きなんだって。