びいだま

「果歩・・・・」


「・・・・ん」



「俺の気持ちは決まってるよ」


「・・・・え?」



ユウ?



何を言ってるのか、いまいちよく、わからないんだけど・・・


「何が?」


そうたずねるしか出来ない私の言葉に、ユウは何かを言いかけてから、そうだ、と思いついたように新しい言葉を重ねた。



「果歩、この前言ってたよな。卒業式の日は特別な日なんだって」


「え?・・・・そんなこと、言ってったっけ・・・」


「ふっ・・・・別にいいけど・・・」



卒業式の日は・・・私の18回目の誕生日。


それを知ってるのは、コマキしかいないはずだし。


コマキには、口止めしてるから、ユウは知らないはず。



だよね?


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