びいだま
5th. Distance
喪失
・・・・・・
卒業式。
校長先生の長い話も、今日はさすがに皆静かに聞いてる。
ただ楽しければいいや、って入ったこの高校で。
私はかけがえのない友達と、夢への道を見つけることが出来た。
そして・・・・・
胸が苦しくなるような想いも。
「卒業生、退場」
講堂から渡り廊下に出たときに、ポケットの中で携帯のバイブが短く震えた。
ん?
携帯を取り出すと、光ってるのは・・・
「瑞貴・・・!」
大切な友達の名前がディスプレイにうつしだされた。
届いたメールを開くと・・・・
『卒業おめでとう』
って・・・・